ALONE

ALONE

非常に好き嫌いの激しい映画になったと思う。期待を裏切られたって思う人も多いような気がする。個人的には好きだがスッキリしないところが多い分、綺麗なハッピーエンドになったところが個人的にはモヤっとした。

戦地に一人取り残された主人公、マイケル。敵に囲まれながらも一人奮戦し生き抜く戦争サバイバル映画‼…かと思いきや主人公の心の内面に迫るヒューマンドラマでした。

その点はアメリカンスナイパーに通じる（この映画の主人公のミッションも狙撃でしたし）ところもあるけどあちらはあくまで戦争が原因で発症したPTSDが主な主題。（戦争シーンもアローンに比べれば多いし、実際戦場ではヒーローのような大活躍をしていた。）

対してアローンの主題は主人公の生い立ちと、生い立ちが原因で起こった恋愛に対する葛藤が主題。素人目戦ですけど主人公は優秀な軍人じゃないのかもしれませんね。最初のミッションも命令背いて放棄してるし、彼は心の弱い人間です。まあ俺が言えた義理じゃないけど（笑）ただその心の弱い部分、心の葛藤を描いた作品だと思います。

頼りがいのある主人公、いわゆるヒーローのような主人公が仲間を率いて大活躍するような闘いを期待した人にはこの映画はひどく退屈な眠たい物に感じたと思う。

　酒浸りの父親といった環境で育ち、上手く心打ち明けられず恋人から逃れるように戦地へやって来た。なんとなく繋がる様で明確な繋がりは無し。なぜか妄想で父親がやって来て主人公を抱き締める。そこから物語は反転して良き一気にハッピーエンド。黒人親子の感動エピソードも申し訳程度に添えられ（でも割と重要な登場人物）色々深く掘り下げて深く触れていなくて、軽く掘り下げ軽く展開していった感じ。その経過やらその後に関しては靄がかかっていて視聴者の想像に委ねているような感じがした。そんな想像力を膨らませるような、モヤっとするような展開は個人的には好き。前者に感じられた人は比較的評価高くレビューするだろうし、後者の人は評価低くレビューするだろうなと感じた。シュワちゃんとかスタローンとか好きな人には楽しめない映画だろうな。

だからその分明確にハッピーエンドにしたのが個人的にはモヤっとした。

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