十二人の死にたい子どもたち
個人的な事だけどこのブログの小説と映画カテゴリー両方に入れたけど、自分が読んだのは小説版。当時は電子書籍で読み始めてなかったので文庫本で読破。読了?
感想を一言で言うと、話合えば分かり合える。人と人が交わり合えれば生きていけるものという主題があったのかな?と感じた。
ざっとストーリーをいうと、12人それぞれが死にたい理由を秘めながら集いひょうんなことから不協和音か疑念かが生じ話し合いが始まりその中でそれぞれの死にたい理由が1人ずつ明らかになっていく。話せば理解できる。交われば前へ進める。それは一種のファンタジーかな?と思ってしまったワタクシは相当なひねくれもの。
死にたい理由に関してはそんなことで?って感じる物もあったけどそれにケチつけるのは野暮なものだ。それと逆?一緒?で死にたい人に何を言っても野暮だみたいに意思の固い人は居る。だがこの物語にはいなかった。皆の死への意志は柔らかかったようで最終的に皆溶けてなくなっていった。
誰にも話せずに、独りだと思って亡くなってしまう人、話すことで独りじゃないとわかって生きる道を選ぶ人もいる。だけど周りが何を言っても固く決意して決行していく人もいる。だがここに集った人は最終的に皆生きる道を選んだようだった。
角度を変えてみると本当に固く死を決意した人はこの場に集うことが出来るのだろうか。生きる事も辛いから逃れたい、ただ死に関しては寂しいし辛いから一人で直面することを逃れてこの集いにやってきたのかもしれない。事実思いがけず外界と触れて、再び閉ざされる時にそれを噛み締める様な描写があった。逃れ続けてやって来た人たちがまた死を直面したときに話し合いの方へと逃れ、そして生きる道を朧気ながら示されたことでそちらに逃げたのかもしれない。そうだとしたらハッピーエンドのようで、彼らはこれから延々とループに嵌るのかもしれない。彼らの友情は永遠だろうか?通常生き死にを共にした人同士は強い絆で繋がれるものだと思うが、彼らには一時しのぎのような気がする。また離れ離れになって悩み、同じ道へと嵌っていく気がする。あくまで個人的な見解です。
さて、感想とは違うんだけどこの小説読むのに結構苦労した。頭から12人一気に出てくるので誰が誰なのか把握することに力を使う羽目に。その辺の労力が面倒くさいって思うようだと映像で顔が分る分、映画版を見た方が良いと思う。なんとかそれを乗り越えれるようなら小説版を読むほうがおススメかな。12人いるのでそれぞれ生い立ちや、それによる性格や死にたい理由もそれぞれ。
言動や描写などから主人公の容姿や様子も想像して読み進めていったんだけど、映画の広告を見たら皆あまりに美男美女になりすぎていた。
他の人の様子を伺いながらコバンザメのようについていくというか寄生し、コウモリの様に立場をコロッと変えるような女があんな美人な訳(ry)
想い出のマーニーの彩香のような容姿を想像していた。(マーニーの家の屋敷に越してきた女の子)
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